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以前に制作したクラニネックレスのワックス原型を、これをもっと先に進めてみたらと思ったところから始まった試行錯誤は、心地よい姿に着地してくれました。大きなオカシラなので、オオカシラ。クラニより、もっとアジア人の骨格に近づくように仕上げています。オオカシラは後頭部を落としてあるので、クラニでは作れなかった骨の裏側も意識して造形することができました。原型を改造するのだから苦心は少ない、と思っていたのだけれどやってみたら一から作った方がはるかに楽だったと気がつきもしました。クラニの在り方が足枷になっていたのです。その枷を上手に外してやらなければいけない。ここがいちばん大変なところでした。以前のじぶんの軌跡を追いながら、いま現在のじぶんの在り方を確かめるような。そんな不思議な気分になった作品です。
